ハルモニア


さよなら もう行かなきゃ だいすきだった みんな
何処へだって行けるはずなのに
何処へも行けない そんな気がして

迷い込んだ夜 照らした
どこか懐かしい その声
「あの森を抜けたら、海の見える町がある」
叶えてくれたね

あなたがひとり 奏でる音を そっと そっと なぞってみるの
だいじょうぶ もう 寂しくないわ 夜は明けていくから
あなたがひとり 奏でる音に 寄り添うことができたらいいな
わたしの歌 重ねてみたら いつか 届くかな


一瞬の宝物 ひとつ またひとつ 増えていく
心に咲いた花の名前を どうか あなたは知らないでいて

何も言わず背を向けたのは
優しすぎるあなただった
触れることさえできない その距離で護られている
かなしいくらいに

ねぇ あなたにも 見せてあげたい 夢よりずっと うつくしい夢
同じ風景 映していても こんなにも遠くて
あなたがひとり 奏でる音を 同じように歌えなくても
ずっとずっと 傍に居るから もう ひとりで行かないで


差し伸べられた手をとれなかった
誰かの後悔が 胸にうずく
だから この手を放さずにいるよ
もう 迷わない
辿りつくそこが どんな場所でも


あなたがひとり 奏でる音を 同じように歌えなくても
わたしの歌 重ねてみたら そこには ハルモニア
いつか いつか この想いを 伝えることができたらいいな
わたしだけが知っている 優しいうた

だいすきだよ


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