(1)Lycieratiaとは? | |
リシェラティアという架空の世界を舞台にした、ボーイミーツガール系ファンタジーです。 ひとつの物語を、主に鏡音リン&レンの歌う民族調風味な楽曲で切り取って表現していこうという.、そんな企画です。 |
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悠久の昔、ひとりぼっちの少女の描いた夢が、紡いだうたが、形を為した世界。 彼女と、ある少年が結んだ約束。 それは、リシェラティア、その世界の名前を、忘れないこと、絶やさないこと。 夢から生まれ落ちた儚い楽園が、決して綻ぶことのないように。 ひとりぼっちだった少女が、もう二度と寂しい思いをしないように。 |
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だが時は流れ、いにしえの約束を、語り継がれた世界の名を知る者は失われ かつての楽園は、緩やかに滅びへと向かっていた。 生命あるものに死をもたらす、かたちなき存在・ヨミの浸食。 人々は、音もなく迫りくるその脅威を恐れて暮らしている。 |
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ヨミの言葉を解することのできる、孤児の少女・リアナ。 約束の一族・ファ・テラの最後の生き残りの少年・レオル。 深い森の片隅で、ヨミの呼び声に導かれるようにして、二人は出会った。 迷いながら、傷つきながら、綻びゆく世界を歩いていく二人は いつか失われた名前へ、リシェラティアへと、たどり着くことができるのだろうか。 |
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(特設サイトより抜粋) | |
今回のchapter.1「Epangelia」は、上記あらすじの前半部分を綴った楽曲集になります。 プロローグ、序章的な位置づけです。 |
(2) chapter.1 Epangeliaについて | |
Epangelia(エパンゲリア)とは、ギリシャ語で約束を意味します。 かみさま(少女)と少年が交わした約束と、その行く末を描いた楽曲集であるため このタイトルを付けました。 以下、収録曲のセルフライナーノーツなどをつらつらと。 |
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1.prologue-約束- 届くはずのないかみさま(少女)の声を聴いた、リシェラティアの少年。 あなたをひとりにしない、という約束の始まり。 この歌のリンはかみさまである少女、レンは声を聴いたはじまりの少年。 アッチェランド/リタルダントは少女の感情の流れに沿ったイメージです。 拍子が変わる間奏のフレーズは、以降の楽曲でも繰り返し用いられるテーマです。 密かなネーミングは「約束のテーマ」。探しながら聴いてみても面白いかもしれません。 2.ディデゥ・オ・シャスタ-十五の宴- 曲名は造語、意味は後述します。 少年の遺志を継ぎ、約束を語り継いだ人々が、かみさまへと捧ぐ祝宴の歌。 あなたに笑っていてほしい、という脈々と受け継がれた願い。 神聖な儀式であり賑やかな祭りでもある、そんな空気感を目指した曲でした。 Lycieratia本編よりかなり昔の時代を描いた歌なので、プリミティブな雰囲気も出ていればいいなと。 3.紅夜-終わりと始まりの夜- こうや、と読んでいただければ。紅い夜。紅は炎と血の色。 約束を受け継いだひとつの民が滅ぼされ、世界を支える歌が絶えた夜。 破壊と絶望、という雰囲気を出したくて、あまり普段使わない歪んだギターを入れました。 この歌のリンはかみさまである少女。レンの方はひとまず伏せておきます。 ちなみに、この曲で使われているテーマフレーズの名前は「果ての森のテーマ」。 以降の某曲にリンクします。 4.Lycieratia(hidden ver.) hiddenとある通り、言葉の意味の隠された楽曲です。オール架空言語。 Lycieratiaという曲名の通り、この曲はシリーズ全体のテーマソングです。 日本語詞の正式版は後のchapterにて。 ここでは、オープニングテーマのような位置づけで収録しました。 |
(3) 架空言語について | |
リシェラティアシリーズの楽曲は随所で自作の架空言語を使用しています。 そもそもLycieratiaというメインタイトル自体が造語でありまして。 リシェラティア語とでも呼ぶべきこの言語、一部をここで解説させていただきます。 |
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ファ・テラ(pha tella) pha(人々)+teller(伝える、教える)で、語り継ぐ者といった意味合いになります。 語り部の民、とでも。 かつてリシェラティアの創造主である少女の声を聴き、約束を交わした少年。 ファ・テラとは、その少年の遺志を受け継いだ人々。約束を”語り継いだ”ひとつの民の呼称です。 彼らは少女のための歌を紡ぎ、特別な竪琴を奏で 綻んでいく世界を癒す役目を担っていたといわれています。 収録曲の歌詞では、tr.4の架空言語版Lycieratiaに出てきます。 「des moorie, efa deren curia celene o pha tella」というフレーズが最初の方に。 直訳すると「ファ・テラたちの夢が眠る森」。兵どもが夢の跡、的な意味合いの歌詞です。 フィトゥアル(phitoual) この単語はしれっとカタカナで歌詞に出てきます。今回の収録曲だとtr.2とtr.3ですね。 ファ・テラたちの奏でる、世界を癒す特別な力を持った竪琴を指します。 以降の本編の物語でも鍵となるアイテムです。 ディデゥ・オ・シャスタ(Dideh o Shasta) 成人の儀、あるいは成人の祝い、祝宴といった意味です。 ファ・テラの民が年に一度、森で育った子どもたちの成人を祝うお祭り。 十五で成人となるファ・テラは、ディデゥを終えた後、自分だけのフィトゥアルを携え 森の外へと旅立っていきます。うたを紡ぎ、リシェラティアを癒すために。 収録曲の歌詞では…tr.2の同名曲のBメロに「Phiser a, ryuer a, Dideh o Shasta.」という コーラスが実は入ってます。 訳すなら「歌い踊れ、(今宵は)成人の祝宴」といったところでしょうか。 |
(4) chapter.2 Harmoniaのこと | |
chapter.2以降が、いわば本編である、リアナとレオルの物語になります。 |
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果ての森のすべてが紅く染まったあの夜から、7年の歳月が流れる。 天真爛漫で心優しい、孤児の少女・リアナと かたく心を閉ざした、ファ・テラの生き残りの少年・レオル。 かみさまのいない、滅びへと傾き始めた世界の片隅で二人は出会った。 たったひとりのファ・テラとして、唯一の竪琴とともにレオルが背負ったもの。 その不器用な優しさに惹かれていくリアナは、彼の重荷を少しでも分かち合いたいと願うのだが――。 |
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chapter.2「Harmonia」のCDは 6/14(日)名古屋にて開催のボーパラ番外編を目標に制作中です。 今回興味を持って下さった方はぜひそちらもお気にかけて頂けたら嬉しいです。 |